記事一覧

劇作家女子会。とお茶会をしよう! ② 劇作と演出のはなし/『人間の条件』のご感想

劇作家女子会。のクラウドファンディングの特典として、支援者の方をお招きしてひらいた女子会。のお茶会。
今回はそのお茶会レポート、全6回の第2弾をお届けします。

劇作家女子会。にとって、戯曲を書くことと演出することの違いとは?
そして支援者となった池田氏の『人間の条件』を観劇しての感想は

2017年6月13日@都内某所
『人間の条件』クラウドファンディング 特典

劇作家女子会。とお茶会をしよう! その②

ゲスト:池田 健司 氏(クラウドファンディング 特典ご購入者 の方)
劇作家女子会。:坂本鈴、黒川陽子、モスクワカヌ

―2劇作と演出のはなし。

池田さん
女子会。は、皆さん作家も演出もされるんですか?
坂本
そんなことはないです。私は自分の劇団で作も演出もやりましたけれど。
ワカヌ
私も1~2回演出したことがあるんですけれど、今は劇作だけです。
黒川
私も、演出は自分の短篇を1回やったぐらいですね。
池田さん
そうなんですか。
坂本
劇団だるめしあんではずっと演出してたんですけれど、ここ1年くらいは別のかたにお願いしてます。今は他の人と組んでみたいなーという時期です。
池田さん
作品を書くのと、演出をするのって、どういう感覚の違いがあるんですか?
坂本
なんていうか、自分の劇団のことになるんですけれど、新作はギリギリまで書いちゃってるから、稽古場に行っても台本が半分しかなかったりして。そんな状態で演出をするのが、すごいキツイんですよ。

(全員笑う)

坂本
本当に!ダメだしとかもしにくいし。私も稽古場好きだけど、稽古場いくよりは書いてなきゃいけない、みたいなところあるし。
自分が演出をすることでいいことはたくさんあるんだけれど、やっぱり書くのと演出では脳みその使う場所が違うから、なかなか切り替えられない、ということもあったりするんだよね。
作家の脳みそって、すごく答えを…「テーマはなんですか」って聞かれても明確に答えられないんですよ。答えられないからこうして物語を書いている、というところがあって。でも演出はすごく言語化して、シーンの意味や解釈を俳優の方々に伝えなくちゃいけない。自分の中でもやもやしているものを台詞にしていく作業と、台詞の説明を人にしていく作業が全然違うんだよね。
ワカヌ
ほんとに使う脳みそが違うよね。
坂本
演出は、脚本を疑わなきゃいけない、というところがあると思う。舞台の設計図の脚本に、足らない柱がないか、あるとしたらどんな演出でその柱を足すか、考えながら俳優と付き合わなくちゃいけないんだけど。作家の脳みそだとさ、「これ今私超頑張って書いてるんだから文句言わないでよ」みたいな気分になる。
黒川
うん(笑)
ワカヌ
アハハ。
坂本
だから別の大工さんに、客観的に設計図を見てもらうのはいいと思う。自分が演出になって「どの柱が足らないかわからないけど一緒に作ろう!」ってやるのももちろん好きなんだけど、今は大工さんに入ってもらうのがいいかな、と思ってマス。色んな大工さんがいるなーと。
池田さん
自分とあわない大工さんもいるんですか?
坂本
いると思いますよ。趣味があわないとかは。「この柱絶対いるよ!」「いらねーよ!」みたいな。
黒川
「この壁紙ダッセェよ!」みたいな。
坂本
「うるせえ、かっこいいよ!」みたいなのはお互いあるよね(笑)
池田さん
そういう時は言い合いになるんですか?
坂本
なるべく言い合いにして、言い合ってよかったね、まで持っていけるのが理想だし、そうします!
ワカヌ
そのほうがハッピーではあるよね。

―3池田さんの『人間の条件』の感想のおはなし。

坂本
この間の『人間の条件』はどうでした?
池田さん
難しかったです。2回見たんですけど…
坂本
ありがとうございます!
黒川
ありがとうございます。
ワカヌ
ありがとうございます!
池田さん
2回目でなんとなく、「ああ」と。2回見ないと難しかった。結局「宇宙人」ってなんだったんだろう、と思いましたよね。たとえば「外国人」と置き換えてもよいのかもしれないんですけれど。
ワカヌ
作中では、「宇宙人」がどういったものかはあえて確定させなかったんですね。 わりと「宇宙人」って出しっぱなしにしようという意図で書いてました。
坂本
そうですね。「宇宙人」ってなんなの、ってほうに話がいきすぎるとSFになっちゃうな、というのがあって。それは自分たちの意図とは違うなというのは最初から話してましたね。なるべく人間と同じで、色んなものに例えられるのが重要だという話をしていました。
池田さん
最後のほうなんか、誰が「宇宙人」なのかわからなくなってきましたよね。
坂本
誰が「宇宙人」なのかはわかりません!
池田さん
自分が人間だと思えば人間になる?
坂本
自分が人間なのかどうかも怪しいし、相手が人間なのかどうかも怪しいし、そもそも「人間」とは。「人間の条件」とはなんだろうか。
池田さん
そうなりますね。タイトルも意味深というか、難しいなって思いました。
ワカヌ
最初はずっと(仮)がついてたんですね。「人間の条件」ってもともと、ハンナ・アーレントさんという哲学者の方の、著作のタイトルなんです。だからとりあえず「人間の条件」は仮のタイトルにして、後からちゃんとしたタイトルをつけよう、というつもりだったんですが、全然タイトルが決まらず…。
坂本
稽古も始まったし、もう「人間の条件」でいいんじゃね?となった。
池田さん
他につけようがないと思います(笑)
坂本
池田さんは、劇作家女子会。の第二回公演だった「劇作家女子会R!」も見に来てくださっていたというのでお聞きしたいんですけれど、女子会。って2回目まではわりとキャッキャッしてたじゃないですか。
池田さん
フライヤーとか面白かったですよね(笑)
ワカヌ
振袖きてましたものね。
坂本
そんなキャッキャッしたところから、いきなりミュージカル「人間の条件」って、どうでしたか? 「どうしたの?」って感じじゃないかって私達も話していたんですけれど。
池田さん
そうですね…。ミュージカルって、最初はもっと台詞メインかと思ってたんですけれど、けっこうガチでミュージカルでしたよね?
坂本
ええ。そうなりましたね。そこは音楽家の後藤浩明さんがとても頑張ってくださったというか。脚本の構想の段階から打ち合わせに参加してくださって。音楽劇じゃなくて、ちゃんとしたミュージカルを創ろう、ということは言ってくれていました。
黒川
最初はもっと会話が続く場面があったんですけれど、演出の赤澤ムックさんも「この場面は歌で始まり歌で終わりましょう」的な、ミュージカルとしての骨格を整えてくださいました。
坂本
みんな台詞書きだからね。どんどんセリフが長くなって。
黒川
歌で歌ったことを台詞で繰り返しちゃったりとか(笑)なんのために歌ったんだ、と。
ワカヌ
大ナタをふるってもらった(笑)
黒川
ね。1幕の途中で2時間半くらいありそうな台本だったし(笑)これ全部あわせたら4時間?みたいな。
坂本
上演できないってなって(笑)
池田さん
4時間はキツイですよね…。
坂本
劇場の退館時間もあるので物理的に無理ってなって、
黒川
オノマリコが鬼のカットを。
坂本
そう。オノマリコが鬼のカットをする。我々が「やめて!」って抗議をする、みたいな(笑)
池田さん
じゃあ半分くらいになってるんですか?
黒川
最終的には半分以下になりましたね。
池田さん
必要なシーンもなくなったりしたんですか?
坂本
うーん。なるべくそんなことはないようにしたんですけれど、あのシーン入れたかったな、というのはあります。ノーカット版の台本を作れば?みたいなことも言われたんですけれど。
黒川
でも、はたしてどの段階がノーカット版なのかって問題はあるよね?
坂本
確かに。もうわからない(笑)
ワカヌ
書き直すたびに、データを第1稿、第2稿みたいに更新していくんですけれど、私達たぶん30稿以上書いている…。
坂本
30稿できくかどうか。
ワカヌ
それくらいで数えるのをやめてる(笑)
黒川
最終場だけで20稿以上かいてるもんね。
坂本
そう。最終場はやっぱり皆の「こういう演劇が面白いんじゃないか」っていうのがそれぞれ違うということもあって。全員が「私が書く!」って言って、皆1回は書いた(笑)
黒川
そうでした。
坂本
でも最後はなんかできた
池田さん
それはよかった(笑)
ワカヌ
ざっくりまとめた(笑)
坂本
よかったよかった。



左側奥:モスクワカヌ
左側手前:黒川陽子
右側奥:坂本鈴
右側手前:池田健司氏

―次回更新は7月29日頃を予定しています。


スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

Profile

劇作家女子会。

Author:劇作家女子会。
「死後に戯曲が残る劇作家」を目指す劇作家女子4人組。

メンバーは
坂本鈴(35歳)
オノマリコ(33歳)
黒川陽子(33歳)
モスクワカヌ(32歳)

劇作家女子会のtwitterはコチラ

最新トラックバック

Visitor